レイブレ1本更新です。
思い立って今日の通勤・帰宅中にがーっと書いたものなので、あとで書き直したい。
でも、絶対にいい夫婦の日に投下したかったんだ…!
まだ今日の時間あるんだから直せって?
1年に1度のいい夫婦の日なので、今日は他ジャンルも更新するんだぜっ!(ネタ出しだけでまだ1文字も書いていない…w)
【注意】
※6巻からの派生捏造話。
※ギャグですよ、ギャグですからね。
※キャラ崩壊。
※時間切れのため中途半端(続きます)。
※全編オズ視点でお送りします。
※微妙にギルブレ成分も含まれている。
※あれ?レイブレだよね?この話。ええ、たぶんレイブレです。
そんな感じで何でも許せる方のみお読みください。
では、OKの方はどうぞ↓
「…本当にっ…申し訳ありませんでしたオズ様…!」
床に手をついて不思議な体勢で謝る彼とは、話をするのはこれが初めてだった。
けれど、どこか記憶にひっかかったその顔に、ついと記憶を辿る。
ああそうか。
「あれ…たしかジャックが話してる時にいた…」
「はっ…私は…」
確かに見覚えのある顔に、記憶を辿っていたその時。
彼の腕を取って立ち上がらせたブレイクが、とんでもない台詞を言った。
「この人はレイムさん。パンドラの構成員であり、」
「私の大っ切な旦那様デスv」
『奥様は違法契約者』
「だ…?」
聞き慣れない言葉に、俺は停止した思考に聞き返すことも出来なかった。
だんなさま。いや、旦那様。
っていうとあれか、主的な意味、か。
えーと、でも、ブレイクの主(?)はシャロンちゃんで、この人すっごく腰低くて主って感じじゃないし(失礼)、っていうと、あれ?
まさか夫的な? いやいやそんな馬鹿な。
一向に纏まらない思考でもやもやと考え込んでいれば、ホラ行きますヨー、とブレイクにズルズル引き摺られてシャロンちゃんの部屋に連れて行かれた。
そして。
シャロンちゃんの誘拐事件から、四大公爵家の微妙な力関係の話。
シャロンちゃんの知らなかった一面を垣間見て、そして、常々疑問だったブレイクの過去の片鱗もほんの少し明らかになって。
今日は色んなことがあったけど…、
まあでも、シャロンちゃんも無事だったし、めでたしめでたし★
だよねっ!
アハハ★
「…………」
っていや、一つ解決してないだろ!!
すっかり本人たちに確認することを忘れてしまったが。
片隅にすっきりしないものを残した頭で、俺は廊下を駆け抜けた。
バンっ
「ギル!!」
「な、なんだオズ」
蹴り破る勢いで思いっきり扉を開ければ、既に起きていたらしいギルが、どこに行っていたんだと振り返る。
心配性なところは昔から変わらないなぁ。
おろおろするギルは可愛くて仕方なくてもっと苛めたくなる。
っていやいや、今はそんなことより。
「ねえギル! ブレイクとレイムさんって、」
そこまで言って一瞬言い淀む。だってふつーに考えて男同士で結婚っておかしいだろ。
むしろ出来ないし。え、男同士で結婚って法律上出来ないよな?
「け、けっこん、してる…?」
常識ではありえないと思いつつ、勢いで続けてしまった言葉にゴクリと唾を飲む。
きょとん、とした表情のギルに、いやまさかねーと焦燥が募る。
「ああ、している。パンドラでは有名な話だ」
…どうやら俺がアヴィス落ちしてた十年に法改正があったらしい。
「ほんとに?!」
「残念だが、本当の話だ」
ふうと吐き出された溜め息に並々ならぬ物を感じて黙り込めば、更なる爆弾発言が飛び出た。
「なにせバックにレインズワース家がついていたしな。レイムを取られたと拗ねたバルマ公以外の主だった公爵家は結婚式にも出席していたし、ブレイクのウェディングドレス姿の破壊力は半端なかっ…」
「って着たの?! ブレイクが?!」
聞き捨てなら無い台詞にギルの語尾に掛かる勢いで問いただせば、一瞬怯んだギルが続ける。
「あ、ああ。最初は二人だけでの挙式を予定していたらしいが、レインズワース家が結婚は公開挙式を条件にしたらしい。それは盛大な式だった」
披露宴をしたほうが離婚率が格段に低くなるのだとか、そんなどうでも良いことを続けるギル。
「へ、へぇ~」
あまりに当たり前のことのように語られるそれに、もう投げ掛ける疑問も見つけられない。
確かにブレイクは華奢だから着れるかもしれないけど。
レイムさんとブレイクならドレスはブレイクが着るのが妥当なのかもしれないけど。
けど、でもさ…
常々変人だとは思っていたが予測をはるかに越えたブレイクの生きざまに、俺はある意味尊敬の念を覚える。
自由に生きるって素晴らしいよね、うん。
ストレスフリー万歳。
理解の範疇を超えた脳が、考えることを拒否した瞬間だった。
「あの日は、未婚既婚問わずパンドラ中が泣いた」
「へー…」
理解を超越した脳は、取り敢えずそれでも、そうかそんなに感動的な式だったのかとギルの言葉を追った。
しかし、
「当時ブレイクはパンドラのマドンナ的存在だったからな。大恋愛の末とはいえまだ18の男とあっさり結婚するなんて…」
……。
…………。
…………は?
「えーと、待ってギル。ブレイクってパンドラではあんまり好かれてないよね?」
おそるおそる挙手して確認する。
「いや、それはある意味ただの妬みが多くてな。ブレイクに声を掛けて無下にされた奴等が未だに根に持っているだけだ」
結婚前のブレイクはその容姿からパンドラでは大層な人気を誇っていたが、権力者も貴族の息子も『私には婚約者がいますから』と平等にバッサリキッパリお断りだったという。
今となっては信じられない真実に、ハハ、と乾いた笑いを紡ぐ。
そうか可愛さ余って憎さ百倍とか言うもんな、と俺はとにかく自分を落ち着かせようと必死だった。
心頭滅却すれば火もまた涼し。無だ。無になるんだ。
落ち着け、落ち着くんだ、と自分を慰めれば、なんとか戻ってきた心拍数に息を吐いた。
「だが…」
う。
言葉を続けるギルに、これ以上の爆弾を落としてくれるなよ、と願いを込めるも。
「人妻って響きもいい…!」
「ギル…?」
キラキラと瞳を輝かせて落とされた発言に、完全に脳がそれ以上の思考を拒否した。
今日はシャロンちゃんとブレイクの過去の片鱗を垣間見た日。
そして、ギルの新たな一面を見た日。
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